研究に用いている装置、及び開発をしている装置、設備一覧。
OEDO (Optimized Energy Degrading Optics for RI beams) †
理化学研究所RIBF施設内にある、磁気分析器SHARAQに繋がる高分解能ビームラインを低エネルギーRIB用に変更したもの。
二つの超電導三連四重極電磁石と、高周波偏向装置から成る。エネルギー減衰による低速化にともない、品質が悪化する
ビームを補正し、ビームの像を小さくする。詳しくはこちら。
我々のグループは、OEDO運営のホスト研究室として様々な実験の立案や実施を主導しています
GRAPE †
GRAPEとは、CNSで開発されたγ線を高エネルギー分解能で測定する装置であるゲルマニウム半導体検出器アレイのことです。電極が2x9ch=18ch/台となっており、結晶内の検出位置を導出できる装置である。この位置依存性のためにドップラー補正ができ、高エネルギー分解能を達成できます。このGRAPEのデータ収集系をFPGAを用いたデジタル処理系に更新中です。
また、複数台を環状に並べて、31年という長寿命をもつ178m2HFからの多重γ線を正しく測り、断面積が決定できるようになりました。長寿命故に、弱い放射能となりますが、多重崩壊を測定することで、S/Nよく測定できます。
Silicon telescope (TiNA) †
| 逆運動学弾性散乱等では、標的から出てくる反跳陽子のエネルギーを高エネルギー分解能で測定する必要があります。また、同時に散乱角度によるエネルギー広がりを抑制するために、散乱位置を測定しなければなりません。我々は、通常のシリコン半導体検出器の電極を分割し、位置を測定するようした両面ストリップ型シリコン検出器(DSSD, 左写真参照)を用いています。 |
| 2017年7月 九州大学タンデム加速器センターでテスト実験を行った反跳粒子検出器TiNA-ver1。CsI(Tl)検出器をシリコン半導体検出器背後に備え、シリコン半導体検出器との相関から粒子識別が可能。ポスターはこちら |
TiD(TiT) †
| 中性子過剰な原子核では、変形共存とよばれる、異なる形状がエネルギー的に縮退して現れる。それらのスピンパリティは0+であり、形が異なるためにその間の遷移は抑制され、実験的には非常に測定するのが難しくなる。そこで、0+を効率よく生成する方法として、2個中性子が欠けている原子核に、3重水素から2中性子を同時に移行させる。そのような実験を可能にする3重水素標的を、富山大水素同位体科学研究センターと共に開発している。 |