研究装置
低エネルギー飛行分離型RIビーム生成分離器 (CRIB)
この装置は、飛行分離型では世界で最初の本格的な低エネルギーRIビーム生成分離器である。
重イオン源の大強度安定核ビームを使うことで、この方法が可能となった。
CRIBは、原子核研究センターが、久保野を中心に2000年度に完成させた装置である。
宇宙核物理や、不安定核の研究、更には、物性物理などの応用的利用も可能である。
これまでに開発された主な低エネルギーRIビームは、別表にまとめられている。
概要、概略図、
最近の様子(D1付近)、最近の様子(Wien Filter)、最近の様子(F3箱)、
過去の様子(D1付近)、過去の様子(Wien Filter)。
高分解能反応粒子磁気分析器 (PA)
この装置は、核反応から放出される荷電粒子を約1万分の1の高精度で測ることにより、原子核の構造や核反応のメカニズムを調べる装置である。
設計製作は、原子核科学研究センターの前身である原子核研究所で行われた。
田無のキャンパスから、理化学研究所の加速器施設に2000年度に久保野を中心に移設作業が行われ、2003年度完成した。
2004年3月に行われた104MeVのαビームによるテスト実験では、
ビームラインのビームの運動量の広がりをPAの分散に整合させる方法に成功し、29keVの高分解能が実現された。
(Y.K. Kwon et al., Jour. Korean Phys. Soc. 51 (2007) 1635-1639)
液体窒素冷却標的
ガスセルに封じ込めたガス標的を液体窒素を用いて冷却することで、2004年まで使用していた水冷標的に比べ、
3〜4倍ほど厚い標的を得ることができる装置。
(水素ガス(H2)の場合、760Torrで 2.6 mg/cm2 の厚さを得ることが可能。)
(詳細は、Yamaguchi et al., Nucl. Instr. Meth. A589 (2008) 150-156、に記載されています。)
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