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液体標的の開発

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概要

 逆運動学において、陽子散乱やアルファ散乱の実験を行うためには、水素やヘリウムを標的として用いる必要があります。水素、ヘリウムは常温では気体であり、そのまま標的として用いると物質量が少なく、十分な統計が見込めません。そこで、我々の研究室では、理化学研究所、立教大学と共同して液体水素、液体へリウム標的を開発しました。

 いずれの標的も、GM冷凍機を用いステージから延びた延長棒の先端に標的を接着し、回りに輻射シールドを設置しています。セル本体はアルミ金属で、ウィンドウ部分は、薄い(6um)ハーバー膜で製作されています。

 冷却されたセル内に外部からガスを導入し、水素(10K)、へリウム(4K)の液体状態をつくりだす仕組みになっています。この液体セルは、実験中(1、2週間)真空内で低温を十分に維持することが可能です。

liqtgt.jpg
液体標的セル部分

参考文献

  • H. Ryuto et al., Nucl. Instrum. and Meth. A 555 (2005) 1.

使用実績と発表論文

 液体標的は、理化学研究所、立教大学、CNSなどが共同して開発し、これまで数々の実験がされてきました。全部は紹介できませんので、われわれのグループに関連したものだけをリストアップしておきます。

  • r373n実験 (S.Ota et al.) 液体He標的を使用。

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Last-modified: Tue, 17 Mar 2009 14:10:11 JST (5517d)