偏極陽子固体標的のテスト実験

2003年7月に行われる 偏極p+6He弾性散乱実験を控え、80 MeV/uのアルファ・ビームを用いた偏極陽子標的へのビーム照射実験を行いました。陽子の偏極緩和率について興味深い結果が得られましたが、結果は解析中. . .

用いた標的

ペンタセン(C22H11)をドープしたナフタレン(樟脳、C10H8)単結晶

左: 標的チェンバーにセットする前の結晶(紫色はペンタセンの色)
右: 標的チェンバーにセットした結晶を下流から見たところ

準備風景


左: ネットワークアナライザでモニタしながら、NMR回路の整合調整中
右: 標的チェンバーに標的、NMRコイル等を仕込んでいるところ(フォーカスが甘い. . . . )

標的と検出器を上流から見たところ。


電磁石(青いヨークと臙脂色のコイル)の中に標的が設置されている。右手前のガラス窓が青く光っているのは、光ポンピングに用いているアルゴン・イオン・レーザー光の反射光。下流には、散乱陽子を検出するシリコン検出器とプラスチック・シンチレータおよび、アルファ粒子を検出するための多芯線型ドリフト・チェンバーが置かれている。

検出器


左: 銀色に見えるのがシリコン検出器のケース。その手前にある黒く遮光されているのがプラスチックシンチレータ
右: 多芯線型ドリフトチェンバーとトリガ・カウンタ