検出器開発

CVD Diamond detector for SHARAQ

CNSで開発している検出器の紹介。

ダイヤモンド検出器

(CVD Diamond detector)

化学気相成長(CVD)法により合成したダイヤモンド基板をもちいた放射線検出器を開発しています。 見出し写真はCVDダイヤモンド検出器です。 私たちの目指す目的は、ダイヤモンド検出器の超高速応答性能を利用した粒子通過時刻の精密測定です。 これにより、重粒子の飛行速度、エネルギーを精密に決定することができるようになります。 ビーム照射テストの結果では、ピコ秒($10^{-12}$秒)での決定精度を発揮することができました。

低圧動作多芯線ドリフトガス検出器

(Low-Pressure Multiwire Drift Chamber, LP-MWDC)

重粒子線によるガスのイオン化を利用した通過位置測定用の検出器です。 検出器を通過する重粒子線への影響を極力少なくするため、薄く(物質厚が小さく)、 位置決定精度の高い検出器を目指しています。

多芯線ドリフトガス検出器は、 電離でつくられた電子を、センサー部に形成した電場で電極に誘導し、電気信号にします。 電場中の伝達時間の情報を使うと、電極間隔よりも細かく重粒子の通過位置を測定できます。 また、電極にワイヤを使うと容易に密集電場が形成されるので、 ガス増幅も利用することで、さらに薄くできるという利点もあります。

道正 新一郎 (Shin'ichiro Michimasa)
道正 新一郎 (Shin'ichiro Michimasa)
助教 原子核物理学実験

I am curious about any fascinating subjects such as science.