原子核の常識・非常識?

我々は主に、核子(陽子と中性子の総称)あたり数 10 MeV から、数 100 MeV のエネルギーを持つ不安定核を使って、荷電スピンの大きな量子多体系がどのような性質を示すか、またその起源は何かということを探っています。 我々の研究から、量子多体系の特徴の一つである殻構造が、不安定核では大きく変化を見せていることが明らかになってきました。殻構造には魔法数とよばれる特殊な数が存在しています。これまでの"常識"では、魔法数の近傍では原子核がより固く丸くなる性質があると考えられて来ました。しかし、不安定核ではこのような"常識"とは違った性質が現れています。魔法数でも丸くないし、固くもない不安定核が存在する。こんな"非常識"がいま、ある種の"常識"になってきています。

中間エネルギー核分光グループでは、より多くの種類の不安定核が作れるようになったことで、これまでの"常識"と現代の"常識"がなぜ違っているのが、ということを明らかにすることで、原子核の世界の本当の"常識"を打ち立てることを目指しています。 より多くの種類の不安定核が作れるようになってきた今、中間エネルギー核分光グループでは、て

荷電スピンの極限状態における量子系

原子核は陽子と中性子から成り立っています。これらのバランスを荷電スピンという量を用いて表しています。軽い安定核では荷電スピンが大きくなると不安定核になります。


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