東京大学 原子核科学研究センター

Center for Nuclear Study, The University of Tokyo

矢向研究室

エキゾチック核反応

原子核はたかだか100個程度の核子からなる少数粒子系で、陽子・中性子の組み合わせで生じる様々な様態が研究対象になってきました。 有限のシステムなので、表面や形といった巨視的な属性があります。 原子核を原子核散乱を通して外から「突っつく」ことで回転・振動運動を引き起こすことができます。 この現象は原子核集団励起と呼ばれ、原子核の堅さをはじめとした基本的な性質を反映します。 エキゾチック核反応グループでは「突っつき」に対する原子核の応答を調べることで原子核の新しい様相、集団性を生み出す相互作用の研究を進めています。

RIBF の不安定核ビームによって、散乱実験に用いられてこなかったアンバランスな原子核を対象にすることができるようになりました。 これらの原子核について、従来からあるスピン・アイソスピン応答の研究を行うのが研究室の主軸です。 このために、PANDORA をはじめとした中性子検出器の開発を進めました。 時に、スピン異性体など、新しい不安定核ビームの開発を行います。 一方で、不安定核ビームで別の原子核を「突っつく」ことにより、新しい共鳴状態を探索します。 きな角運動量をもったビームを使えば、高スピン状態が効率よく作れるかもしれない、などの素朴なアイデアを実地で試せるような恵まれた時代を実験核物理学は迎えています。

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