東京大学 原子核科学研究センター

Center for Nuclear Study, The University of Tokyo

原子核理論

Posted on 27 Aug, 2019

原子核理論研究

様々な種類の原子核に量子力学の計算を適用し、理論的な解明を目指しています。 原子核の内部では、1 個から200 個程度の陽子と中性子が、強い相互作用(核力)により互いに力を及ぼしつつ全体としてまとまった姿をしています。 目的は、陽子・中性子という構成要素から出発して全体の姿を記述したうえで、量子力学的な多体系ならではの存在形態・運動がないか を探ること、かつ核力のもつ性質がどのようにこの多体系の形成に関わっているかを明らかにすることです。 これらの解明のためには殻模型計算という手法が適しています。 東大グループが提唱・発展させてきたモンテカルロ殻模型による計算を京コンピュータ等の大型並列計算機で進め、原子核の性質を調べています。 特に、普遍的なものと想定されていた魔法数が変わってしまうなど、未知の性質が明らかになりつつあるエキゾチック原子核に対して、新たな性質や存在限界の予言や解析を行い、実験研究とも連携しています。 京コンピュータによる分析により、下左の図のように同一原子核で多様な構造が狭いエネルギー領域に集まる「変形共存」が現れていることが分かりました。 軽い原子核において「芯なし殻模型計算」を実行し、下右図のようにクラスター構造を導出するという成果を出しています。

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