OEDO-SHARAQ プロジェクト
RIBF にはRI ビームの反応を分析するスペクトロメータがいくつかありますが、2009 年に完成したCNS の基幹装置SHARAQ スペクトロメータは、その高い分析能力(運動量分解能:1/15000)が特長です。 高分解能ビームラインと組み合わせて使用することにより、高分解能の質量欠損スペクトルが得られます。 テトラ中性子状態の高精度分光などが行われています。 実験の幅を広げるため、RI ビームの品質を落とさずエネルギーを下げるOEDO プロジェクトにも着手し、2017 年3 月に完成しました。
原子核科学研究センターでは、世界初の減速方法を取り入れたRI ビーム低エネルギー化システムOEDO の開発を進めています。OEDO 装置は、エネルギー減衰板とRF 電場のビーム収束作用を組み合わせることで、RI ビームの高い減速効率と収束性の両立を実現します。 下図は、世界各国のRI ビーム施設で供給できるRI ビームの質量とエネルギーを示したものです。 OEDO が世界的にユニークなビームを供給できることが分かります。 平成29 年秋には長寿命核分裂生成片(LLFP)ビームをOEDO を使って低エネルギー化し核融合反応等の核変換率測定実験を行いました。 放射性廃棄物の安全な処理法が模索されていますが、約10 万年以上の非常に長い半減期を持つLLFP処理方法は未だ確立していません。 LLFPを効率良く安定原子核に変換する核反応があれば、これらの解決策の有力候補になります。
New cool posts
What is our recent update?